
帰化と永住、結局どっちがいいの?
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はじめに
なぜ「帰化」と「永住権」の違いを知るべきか
今回は、私自身も悩みに悩んだ、「帰化」と「永住」の違いについてお伝えします!
外国籍の方が日本に長く住む中で、いつか直面する選択肢の一つが「帰化」か「永住」か問題があります。
どちらもずっと日本に住めるという印象があるかもしれませんが、その意味と立場は大きくことなります。
この記事では「帰化」と「永住」の違いを徹底解説し、自分に合った選び方を判断できるように導いていけたらいいなと思っています。
帰化とは?
帰化の意味と条件
「帰化」とは、日本国籍を取得することを意味します。つまり、自分自身の出身国の国籍を離れ、日本人になるということです。
以下の条件が主に求められます:
- 5年以上日本に継続して住んでいる
- 安定した収入がある、仕事をしている
- 素行が善良である(犯罪歴がないこと等)
- 日本語能力(日常会話レベル)がある
- 原則、母国の国籍を放棄すること
申請先は法務局で、書類作成・面談など慎重な審査を経て決定されます。
帰化後の権利と義務
帰化すると、日本人とまったく同じ権利を持ちます。選挙で投票できる、政治家になれる、公務員として働けるなど、市民としての自由があります。
パスポートを取得するときも、日本国のパスポートを発行することになります。
一方で、兵役義務(ない国も多いが)や本国の支援は受けられなくなります。
※原則、帰化をして日本人になったら自分の出身国の国籍を放棄しないといけないからです
永住権とは?
永住権の定義とメリット
永住権とは、「日本に永続的に住み続けることを許される在留資格」のひとつです。
国籍はそのままで、母国のパスポートを使い続けることができます。
主なメリットを以下の通り挙げてみます:
- 在留期間の更新不要 ※
- 就労制限なし
- 転職・起業も自由
- ローン・住宅購入などの信用面で有利
※在留期間の更新不要とは書きましたが、7年に1度在留カードの更新を行わなければなりません。
永住権取得の条件と手続き
取得には原則以下の条件があります:
- 日本に10年以上居住(うち5年以上は就労など安定した活動)
- 税金・保険などをきちんと納付(遅れがないこと)
- 公的負担をかけない程度の収入がある
- 素行善良(犯罪をしていないこと)
手続きは出入国在留管理庁に申請し、審査には半年〜1年ほどかかることもあります。
また、在留資格によっては、日本に住んでいる期間や仕事をする期間などが短くなりますので、個別に知りたい方はぜひ相談の申し込みをしていただければと思います。
帰化と永住権のまとめ
法的ステータスの違い
- 帰化:日本人になる=日本国籍を取得
- 永住:外国人のまま=あくまで”在留資格”が永住に変わる
選挙権・被選挙権など市民権の違い
- 帰化:選挙権・被選挙権(立候補できる)、公務員になれる
- 永住:政治的権利なし、一部職業に制限あり
子どもへの影響、パスポート、再入国の自由度
- 帰化:子供も日本国籍取得の対象になることが多い、パスポートは日本の
- 永住:子供は在留資格を個別に取得する必要がある、パスポートは母国のまま
再入国に関しては、永住を取得すると長期間海外に滞在することになったら失効するリスクがあります。
1年以上、海外に行くことがあれば再入国許可を取得した方がいいです。
どちらを選ぶべきか?
日本の長期滞在したい人向け
- いつか母国に帰る予定がある
- 日本の文化には馴染んでいるが、国籍は持っていたい
→永住権が向いています
日本でルーツを築きたい人向け
- 日本で子育てしたい
- 選挙にも参加したい、日本の政治に参加したい
- 完全に日本社会の一員として生きたい
→帰化がおすすめです
まとめ:あなたにとって最適な選択とは?
帰化と永住権、それぞれにメリットや制限があります。
「どこで人生を築いていきたいか」「何を守っていきたいのか」などによって選択肢は変わります。
まずは、自分自身の将来ビジョンを照らし合わせて、慎重に考えていくことが大切です。
迷っていることがありましたら、行政書士などの専門家に相談することも一つの手です。
私自身も、永住権を持ちながら、日本で仕事をし、生活をしていたので、帰化を選択することや永住のまま生きていくことについて悩んだ時間がたくさんありました。
悩んでいたらぜひお話を聞かせてくださいね。
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